官能小説家の口説き方15

BL妄想小説です

閲覧にご注意くださいね

シャワーを借り、髪を乾かしてから

ニノの部屋をあとにした時には、

もうすっかり昼を回っていて。

急いで編集部に戻り、やきもきして

交渉結果を待っていた編集長に

にの先生との出版契約を無事に

結んだことを報告した。

:o::o:o:

どういう意味だ

はい?

交渉は今回で終わり

って、どういう意味かと

訊いてんだ

身支度を整え、

改めてニノと向かい合う。

内心動揺したまま頭がついてきて

いないことに変わりはないけど、

シャワーを浴びた分、幾分かは

冷静に話を聞くことが出来る。

そう自分に言い聞かせながら

訊ねた俺に、ニノが小さく

ため息を吐いた。

先ほどもお伝えした通り、

交渉は今回で終わりです。

もちろんSK出版さんとの

契約を結ぶという意味です

ので安心してください。

約束したようにページ数も

多くしますし、年内出版が

出来るように励みますから

ずいぶん急なんだな。

本契約するにあたり、

あと二回の交渉が必要だと

持ちかけたのはお前のほう

だろう。

残りあと一回はどうした?

いったいどういう

風の吹き回しだ

やけにはっきりとした口調で

ニノから告げられた言葉に

ベッドの上で言われたことは

夢じゃなかったんだと現実を

突きつけられる。

五感全てを研ぎ澄ませて、

あなたを感じたかった

んです

目隠しをしてまで俺に抱かれた

がった理由を問いかけた俺に、

そう答えたくせに。

愛おしげな眼差しを真っ直ぐに

向けて。

あの言葉と

あの眼差しが

いくら行為の最中で快感に酔い

しれていたからって、嘘、偽りの

ものだったとはとても思えない。

いったいいつから

そんな気持ちを抱いてたのか

知らねぇけど、

おそらくニノは俺のことを。

俺が勉強したかったことは、

先程の行為で充分ってくらい

学べましたから。

それほど凄いことしましたし、

されましたし。

だからもう、これ以上必要が

ないただそれだけです

だけど今のニノは事務的というか、

淡とした口調で、少しも口角を

上げて微笑まない。

その表情には俺に本音を

見透かされないよう上手く

取り繕ってるようにしか

感じ取れなかった。

たった二度の交渉で

全て学べただって?

まったく、笑わせるよな。

こないだまで何の経験もない

奴がいきなり玄人になった

つもりでいるのかよ

くくっとわざと詰る様に

笑い、少しでもニノの本音を

引き摺り出そうと煽り立てる。

けど、ニノのほうこそ

俺のそんな浅はかな考えを

見通しなのか、俺が浴びせた

不躾な言葉に眉一つ動かす

ことはなかった。

それどころか。

交渉が早く進むのは

あなたにとっても都合の

いいことでしょう?

それとも、

大野さんに俺を引き止める

理由が何か別にあるって

言うんですか?

まるで俺の中で芽生えたばかりの

燻ってる気持ちを見透かし、

この感情の正体が何なのかを

引き摺り出そうとしてるように

思える。

あと一回あるはずだった

交渉を打ち切られたことを

俺が惜しんでるって、

そう言いたいのか?

自分でさえ理解出来ないでいる

感情の正体を自分以外の奴、

他でもない、その対象者である

ニノがわかってるかもしれない

ことは決して気持ちのいいもの

じゃない。

俺が何かを口にすることで、

その言葉の端や

声音

視線

仕草一つでさえ

メガネの奥に潜む鋭い洞察力で

計られてしまいそうな気がして、

俺は押し黙るしか出来ないでいた。

これからの業務連絡は

個人的にではなく、

文芸部門宛にメールを

入れさせてもらいます。

それじゃあ、これまで

こちらの我侭に付き合って

いただいてありがとう

ございまッ!?

じゃあ、またな

それでも。

ただの悪足掻きだとしても。

前回と同様、

部屋から去り際に

触れるだけの柔らかい

キスをする。

それをついしてしまった

自分の感情と

行動の真意を

俺は今こそ考えたい。

その日の夜。

自宅に戻った俺は懸念を払う

ように、ニノのデビュー作である

残影のページを紐解く。

自分の気持ちと真正面から

向き合うためにも。

続く

火曜日まで帰省中です()

コメメッセ返のみでお話

書けないと思いますが、

お待ちいただけると嬉しいです

ありがたいことに、これまで

本当にたくさんの読者さんが

アメンバーさんになって

くださいました。

一度アメンバーさんになって

いただいていても、

暫くこちらに来ていただけてる

様子が見られない読者さんは

時期を見てどんどん整理して

おりますm()m

アメンバーさん募集ですが、

普段からいいね!残して

くだっている読者さんのみ

お受けしていく予定です。

印象に残っていなければ

すみません。

いいね!1、2回くらいでは

とてもお一人お一人覚えられる

優秀な脳ではないことをご理解

ください(;)ノ

数日間、寝不足になってまで

何十人と承認していくよりも、

たった数人でいいので日頃から

いいねを残していただけ、

身近に応援していただける

読者さんにのみ、アメ限記事を

開放したいという考えです。

ご理解くださいませ。